ROE(株主資本利益率)というのは、企業の収益性を測る指標です。株主資本(株主による資金=自己資本)が、企業の利益(収益)にどれだけつながったのかを示します。
 具体的な計算式は次のようになります。(SBI証券ではこの位置に表示されています。)

■ROE(株主資本利益率)=1株あたりの利益(EPS)÷1株あたりの株主資本(BPS)
                 (=当期純利益÷株主資本※)

1株あたりの利益(EPS)=当期純利益÷発行済み株式数
1株あたりの株主資本(BPS)=株主資本※÷発行済み株式数

よって、計算式より、ROEが高いほど株主資本を効率よく使い、利益を上げて能力の高い経営がなされていることがわかります。逆に、ROEがあまりにも低い企業は、資金をうまく使えていないわけですから、経営が下手ということで、会社の存在価値が疑われてしまいます。

※負債(借入金)が多く安定性は低い

実はおもしろいことに、ROEはPERやPBRとも密接な関係があります。次のような式が成り立つのです。

ROE×PER=PBR

これを具体的にみていきますと、それぞれの計算式は、ROE(EPS/BPS)、PER(株価/EPS)、PBR(株価/BPS)で表すことができますから、実際に上の式に当てはめると、公式が成り立つことがわかります。
(下の式では、分子と分母のEPSが互いに打ち消します)

ROE(EPS/BPS) × PER(株価/EPS)
EPS/BPS × 株価/EPS = 株価/BPS = PBR
ROE×PER=PBR

ここからいえることは、PBRは「ROE×PER」で表されますから、PBRが低い企業というのは、ROEやPERも低い可能性が大きいのです。すなわち、PBRが低いということは、即座に『割安』と判断されがちですが、株主資本による企業の収益性(ROE)も低くなっていることがあるので、その点は注意が必要です。

※引用あり※

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